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季節の行事

2020.08.09

お盆について

日本のお盆行事は、家族や一族があつまりご先祖を供養し、亡くなられた人をしのぶ行事として行なわれます。家族や一族が集まり、故人の思い出を語り合うことは大変に意義ある素晴らしい風習であると思います。

今年もお盆の時期に入ります。

お盆は8月13日から15日ですが、現在は宗教的な意味よりも、休日的な意味で、8月14日から16日にしている地方もあるようです。

今回はお盆について述べてみましょう。

 

【 お盆とは 】

「盂蘭盆(ウランバナ)」のことで、略してお盆と言います。

(月遅れの)盂蘭盆(8/13〜8/15)であり、お盆の日取りは、新暦・月遅・旧暦と地方により異なりますが、学校の夏休みと一致する月遅れで行われる地域が多いです。

盆の里帰りの慣習があり、この時期には帰省する人が多いようです。

 

●盂蘭盆

盂蘭盆は、中国で成立したとされる盂蘭盆経という仏教の経典に書かれた、釈迦の弟子の目蓮が地獄に堕ちた母親を救い出すために衆僧(しゅうじょう)に食事を振る舞い、供養したという孝行説話が起源だといわれます。

この供養した日が7月15日だったことから、この日は先祖の霊を供養する日となったわけです。

なお、盂蘭盆とは梵語(古代差スクリット語)で逆さ吊りを表す言葉だそうで、「逆さ吊りの苦しみから救う」ための供養を行うわけです。

我が国では推古14年(西暦606年)に法興寺で催されたのが盂蘭盆会の最初だそうです。

盂蘭盆の本来の「逆さ吊りの苦しみ」を知りながらお盆をされている人は少ないようです。

お盆にお迎えして供養する霊は精霊と呼ばれ、14日の正午にやってきて16日の正午に去っていくといわれ、13日に精霊迎えをするようです。

 

盂蘭盆の起源は釈迦の十大弟子で、神通力の第一人者目連とその母の物語にさかのぼり、母が餓鬼道に陥つた罪は重く、目連は釈迦にすがり、母の餓鬼の苦は救われ、お釈迦様は7/15を持って盂蘭盆を行う日に決めた。

日本ではお盆と呼ぶわけですが、供物をお盆にのせるくらい盛大にやったという事です。

 

※盂蘭盆:
形のない世界を大切にすることは、人生にとっても大切なことです。

仏教では旧暦の7月15日に行い、盂蘭盆とは逆さづりということで、逆さまにつるされるような苦しみのことであり、死者がこのような苦しみにあうことを救うのがウランボンの供養なのです。

 

※お盆について:
お盆とは亡くなった人のお正月で、亡くなっている人も生きているように扱うことが大切で、お盆には霊に対して「おめでとう」で良く、送りで有名な大文字焼きの「大」は大らかさを表し、あの世で縮んでいる霊を大らかにさせ、霊の世界へ戻っても恐くないように、生きている側が気を使って上げる、という意味合いもあるようです。

 

●迎え火・送り火

お盆には、先祖や亡くなった人たちの精霊(しょうりょう)が灯かりを頼りに帰ってくるといわれ、十三日の夕刻に、仏壇の前に盆提灯(ぼんちょうちん)や 盆灯籠(ぼんとうろう)を灯し、庭先や門口で迎え火として麻幹(おがら)を焚(ここまではしない地方が多い)きます。

それが「迎え火」です。

盆提灯をお墓で灯し、そこでつけた明かりを持ってしょうりょう精霊を自宅まで導くという風習もあり、これを「迎え盆」ともいいます。

十四日、十五日は、精霊は家にとどまり、十六日の夜、家を去り、帰ってゆきます。

この時には、迎え火と同じところに、今度は送り火をたき、帰り道を照らして、霊を送り出します。

これを、「送り火」といいます。

 

※精霊馬(しょうりょううま)=キュウリとナス:キュウリとナスビに割り箸を刺して馬と牛に見立てたもの。

キュウリは馬の例えです。

お盆のときに、少しでも早く迎えられるようにとの願いを表現しています。

ナスは牛を表現しています。

お盆が終わって、帰るときはのんびりと帰ってもらいます。

 

*一説には、

「精霊がキュウリの馬に乗り、牛には荷物を乗せて楽に帰れるように」という意味が込められているとも言われています。

 

■日本のお盆■

日本における「お盆」は、仏教に於ける盂蘭盆(ウランバナ)の行事―地獄の苦しみをうけている人々をこの世から供養することの功徳によって、その苦しみを救いたいという行事―と、昔からの今の自分があるのは、ご先祖さまのお陰であると感謝する先祖崇拝の心と合体したものです。

古くからの農耕儀礼や祖霊祭祀などが融合して伝えられてきたのが日本のお盆です。

お盆の習わしも、地域や宗教・宗派によって、あるいは時代によって、 さまざまに形を変えながら伝えられてきました。

その意味では、これが絶対に正しいという決まりはありません。

しかし、親族が一堂に会し、先祖や故人を偲び、今日ある自分をかえりみるという、 お盆の根幹をなす理念は、千古の昔から変わらないものだといっていいでしょう。

 

わが国の朝廷で行われたのは推古天皇(606年)十四年七月十五日斎会を設けたのが初めてとされ、斎明天皇(657年)三年七月十五日飛鳥寺で盂蘭盆会が催されたとあります。

 

江戸時代以前のお盆行事は武家、貴族、僧侶、宮廷の上層階級で主に催され、一般庶民に広まったのは江戸時代のようです。江戸時代に入ると庶民の間にも仏壇やお盆行事が普及し、又、ローソクが大量生産によって安価に入手できるようになってから提灯がお盆にも広く用いられるようになりました。

 

※盆と正月・・・藪入り(やぶいり):

「盆と正月」という言葉が聞かれるほど、日本人にとってお盆は大切な行事と考えられています。

最近は藪入り(やぶいり)という言葉も死語となってしまいました。

 

江戸の時代、お正月とお盆には奉公人が休みをとって実家に帰ることが出来る時期で、これを「藪入り」と称しました。

当時は、仕事を見習うために、職人・商人ともに、十三・四歳頃から師匠や商家を選んで丁稚奉公にでたものです。

丁稚たちは例年、正月の薮入りに主人から衣類万端与えられ、小遣いをもらって親許へ帰ります。

この時期はまた、他家に嫁いだ女性が実家に戻ることの出来る時期でもあり、自分と自分の家(先祖、ルーツ)の繋がりを確認する大切な行事でありました。

 

■お盆の意義■

仏教の盂蘭盆(ウランバナ)が藪入り(やぶいり)に結びついて、現代に伝えられたものです。

先祖の霊が帰ってくる日ということで、親戚一同が集まってお迎えし供養します。

故郷を離れている人も帰郷する人も多いことでしょう 。

新しく家族になった人たちのお披露目や近況報告・思い出話などなど・・・。

 

日本のお盆行事は、家族や一族があつまりご先祖を供養し、亡くなられた人をしのぶ行事として行なわれます。家族や一族が集まり、故人の思い出を語り合うことは大変に意義ある素晴らしい風習であると思います。

お盆(盂蘭盆会)は、先祖や亡くなった人たちが苦しむことなく、成仏してくれるようにと、私たち子孫が、報恩の供養をする時なのです。

 

※離れていて供養に参加できない場合は:

最近は夏休みの時期も人それぞれ。

お盆に実家に帰れないという人も多いはずです。

部屋の中に盆棚に見立てたコーナーをつくってみてはいかがでしょうか?

キキョウ、萩、ホオズキなどお盆につきものの花や先祖の霊が乗るといわれる、キュウリやナスビで作った馬や牛を飾りましょう。

これに毎日お水を供えて遠く離れたご先祖様の霊に手を合わせてみて。

お線香も必ずたきましょう。

お墓参りになかなか行けない人も、日頃のお礼の気持ちをご先祖様に伝えるいい機会です。

写経を写しておられる方は、お墓の前で6枚か18枚を持参し、どうぞお幸せにといって、全てを焼いてください。

 

【 最後に 】

今非常に悲しい事が教育の現場で起きて、それらが表に現れていることも一つの時代の変革期にあるのではないかと実感しております。

それは、今、学校で苛め問題が毎日のように取上げられている状況ですが、自殺をしたりする子供さんの話を聞いたりしますと、大抵伝統行事を大切にしていない家庭である場合がほとんどなのです。

人間生まれて物心つくのが3歳であるから、6年間くらいきちんと行事をやっていると、行事に親しんできた子供は苛められることも苛めることもなく、普通に育っていくのです。

 

子どもの頃に行事を行うということは、言い換えれば先祖、自分の過去を大切に思っていると言うことでこれは自分の未来を大切にしていくということにもつながり、お墓参りも、先祖を大切にするということは即ち家系を長く続けていくことになると同時に、自分の生き方の安心感につながり運命を作る言動力となるのです。

 

それにもう一つ、若い人で、自殺したいと思っている人には下記の事をしっかり知ってほしいですね。

「辛さは死んでもなくならないし、自分だけでは終わらない」

「辛さを乗り越えて生きて行く事が、辛さを取り除く一番の方法」

ということを。

 

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