占いコラム

特集

2020.05.08

「占い」と「ビジネス」との親和性とは ~特別対談 村田和一×丸本翔一~ 前編

「我々は鑑定と、鑑定から得る答えをもって「アドバイス=ご指導」をしているということです。鑑定はデータですから、私でなくても、誰がやっても同じ結果になります。そもそもの鑑定を外すのであれば、占い師とは言えませんから。ただし、そこから出すアドバイスにはスキルが必要であり、たくさんの占いを覚えていることや、たくさんの現場をこなしていることが必要になります。」

年間12万社もの新たな株式会社が誕生している一方で、起業から3年以内には、その半数近い企業が廃業を余儀なくされている昨今。長続きする会社とそうでない会社との違いはどこにあるのでしょうか。
今回は、武蔵野算命塾において占い師として数多くの経営・起業サポートを行う村田と、実際に村田へ起業相談を依頼した経験を持つ丸本翔一さんとの対談を実施。「占い」と「ビジネス」との親和性について、お互いの視点からざっくばらんに語り合ってもらいました。
こちらは前編です。

<丸本さん プロフィール>
博報堂アイ・スタジオ、東急エージェンシーなどを経て株式会社マルイチ設立。
デジタルメディア・ソーシャルメディアが生活者の重要な情報元となりうる時代において、人から人へ情報を伝播させていく「ストーリー創出力」を武器に、数々の企画業務を経験。コミュニケーション戦略策定からアイデア開発、クリエイティブディレクションに至るまで一貫して手がける。

株式会社マルイチ
https://maruichi.network

天中殺は、ビジネス上で絶対に避けるべきタイミング

村田:丸本さん、お久しぶりです。本日はよろしくお願いします。

丸本:よろしくお願いします。

村田:私たちの最初の出会いは、丸本さんが独立する以前の会社の先輩からのご紹介でしたよね?

丸本:そうですね。今でもその先輩には公私ともにお世話になっています。ちなみにその先輩は、村田先生がタワーレコードに勤めていらした時からお知り合いだったと聞いていますが。

村田:私がタワーレコードにいた時代、DJイベントなどをやらせてもらっていた時に出会ったんですよ。

丸本:当時から、先生は占いの世界にいらしたんですか?

村田:いえ。タワーレコードを退職した後、一度は通信業界に入って。そこで出会った方を介して、今の占いの師匠を紹介してもらったんです。最初は単純にいろいろなお話を聞かせてもらうのが楽しかっただけで、実は占い師になるつもりはなかったんですよ(笑)

丸本:そうだったんですね!(笑)

村田:その後、勉強会などに参加させていただいたりする中で、師匠から、「村田君も東京で占いを始めたらいいんじゃないか」と言っていただいて。それをきっかけに、「人のためになれるなら」と思い、武蔵野算命塾をスタートして今に至ります。

 

丸本:昨年、私が会社を設立しようとなった際に、村田先生にはいろいろ心配していただいたというか、気を遣っていただいて。その節はありがとうございました。

村田:いえいえ。その後、お仕事のほうはいかがですか?

丸本:もちろんまだまだこれからですが、おかげさまでだいぶ順調だと思います。

村田:最初は確か、「独立しようと思っているんです」といった相談でしたよね。丸本さんからは前もって命式(※めいしき。生年月日から導き出される占いに使用するデータ)をいただいていたので、それに沿ってアドバイスをさせていただきました。

丸本:僕自身、もともと会社の設立日などにはこだわりがなかったんですが、村田先生から、「11月7日か11月19日にするといいですよ」というお話をいただいて。

村田:そうでしたね。加えて、12月に入ってしまうと丸本さんが天中殺(※てんちゅうさつ。人生の6分の1を占める運気の下がる時期)に入ることもわかっていたので。それまでには設立したほうがいいです、ということもお伝えしたと思います。

丸本:覚えています。当時、法務局に書類を出すのが遅れてしまって焦りました(笑)

村田:無事間に合ってよかったですね(笑)

丸本:そもそも、天中殺というのはどういったものになるんですか?

村田:誰にでもあるものですが、わかりやすく言ってしまえば、運気が悪くなる時期ですね。天中殺に新しい仕事を始めたりすると、それは必ず破綻してしまいます。転職や起業、恋愛や結婚、引っ越しなどは、天中殺を必ず避けるべきです

丸本:なるほど。ただ、そういった占い的な観点やアドバイスに対する一般の方々のイメージとして、納得できないというか、信じがたさを感じる方もいらっしゃると思うんですが、実際のところどうなんですか?

村田:確かに、そういう方もいらっしゃいますね。「そんなものは信じない」という方に、私からそれ以上のことをお伝えすることは残念ながらできません。ただ、天中殺は、例外が一切無く、必ずそうなると言ってしまえるくらい強烈なデータなんですよ。言ってしまえば、天中殺がもし外れたとなれば、これまでの長い歴史の中で培われてきた占いの理論自体がひっくり返ってしまうくらいのものなんです。“データ”とは、つまり“事実”ということ。例えば、今は3組に1組が離婚しているご時世ですが、実際に離婚した人の90%は天中殺で結婚した人です。一方で、離婚はしていないけれども、相性が悪いという人もたくさんいます。相性の悪さは努力で乗り越えられても、天中殺は乗り越えられない。これがデータであり事実なのです。それを「信じない」と言われても、我々は困ってしまいます。データを信じないということは、事実を信じないと言っていることと同じですからね。データそのものを信じないという人もいますが、それは個人個人と言えるでしょう。

丸本:それくらいの絶対的なデータ、ということですね。

村田:はい。なので、新しいことを天中殺のタイミングで始めるというのは、絶対に避けるべきですね。

 

「占い」と「ビジネス」の親和性とは

丸本:先生は、主に算命学や九星気学の観点から、起業や経営のサポートを行ってらっしゃいますよね。ただ、やはり一般的には、「占い」と「ビジネス」とを結びついて考えられる方のほうが世の中には少ないのかなとも思います。

村田:そうですね。ですが、歴史的に見ると、企業はもちろんのこと、ある種の大きな組織の決断というところには、多くの占いのサポートが入っているんですよ。それこそ、長く続いている企業などの決断には、必ずと言っていいほど、我々のような存在がついていると思ってもらっていいですね。

丸本:それは「顧問占い師」のような形になるんですか?

村田:肩書き自体は色々ですが、経営判断の多くが委ねられていることは間違いありません。守秘義務があるので具体的な企業名は出せませんが、有名百貨店グループですとか、大手自動車メーカー、スポーツチームなどにも、我々のような存在が経営パートナーとして入り込んでいるケースはとても多いんですよ。

丸本:知りませんでした。興味深いですね。

村田:そもそも基本的に、人間の判断はデータとカンでしかありません。もちろん、会社組織の経営判断にもデータがあって、その後に良い結果と悪い結果がありますよね。ただ、最終的な判断はカンに委ねられる部分が大きい。我々は、流れやタイミングという観点から、会社がいい結果を手にできるようアドバイスを提示するというわけです。

丸本:なるほど。肩書きはどうあれ、きっと占い師のような存在は、歴史上でも多くの戦略や決断をサポートしてきたんでしょうね。

村田:その通りです。それこそ、三国志などがありますよね。あれは完全に国同士の戦いですが、その中には曹操や劉備や孫権がいて、彼らを支えていたのは、諸葛亮孔明や周瑜、司馬懿などの軍師と呼ばれる人々です。初めて戦いの中に占術を持ち込んだのが諸葛亮孔明。彼によって、蜀と呉の連合軍が、わずか5万程度の兵で80万近い魏軍に立ち向かいました。有名な「赤壁の戦い」ですね。当時は爆弾などありませんから、基本的に斬り合いしかなく、それで5万が80万に勝てるわけがありませんよね。それを打ち破ったのが占術ということです。

丸本:まさに彼らが、今でいう占い師的な存在ですね。

村田:そうです。その規模が、会社なのか国なのかの違いだけなんですよ。国をかけた戦いにおける決断に用いられるということは、それだけ重要度が高いということ。言い換えれば、それがいかに現実的なものであるのか、ということでもあります。

 

丸本:先ほど天中殺のお話を聞いた時にも「データ」という言葉がありましたが、お話を聞いていて、占いは統計学的な視点も大きいのかなと思ったのですが、その認識は間違っていないですか?

村田:占いは統計学と言ってしまえばそれで終わってしまうのですが、少し異なるのは、我々は鑑定と、鑑定から得る答えをもって「アドバイス=ご指導」をしているということです。鑑定はデータですから、私でなくても、誰がやっても同じ結果になります。そもそもの鑑定を外すのであれば、占い師とは言えませんから。ただし、そこから出すアドバイスにはスキルが必要であり、たくさんの占いを覚えていることや、たくさんの現場をこなしていることが必要になります。

丸本:なるほど。的確なアドバイスには経験も必須であると。

村田:我々の占いはデータに基づく学問であり、医学などと一緒で、蓄積されたデータから確率が高いものを追い求めます。もちろんそれは1~2年の話ではなく、何百年もの歳月をかけて積み重ねられたデータであるということです。

丸本:「占いは学問である」というのは、また興味深い言葉ですね。

村田:そもそも、占いにはカテゴリーが色々あるんですよ。わかりやすいところで言うと、私どもは「あの世系」と「この世系」という風に呼んでいるんですけど。

丸本:「あの世系」というのは、いわゆるスピリチュアルっぽいものですか?

村田:そうですね。タロットとか、オーラが云々とか。正直、そちらの世界は、私自身は全然わからないです。

丸本:「前世が見えます!」みたいなことですか(笑)

村田:そうですね(笑)。例えばタロットだったら、「何回占ってもちゃんと同じ結果が出るんですよね?」って、私は突っ込みたくなっちゃうんですよ。

丸本:占いはデータだから、ってことですよね。

村田:はい。もちろんそういった「あの世系」を否定するつもりはないんですが、我々がやっている占いはそうではなく、「この世系」と呼ばれるデータの蓄積であり学問なんです。占いの種類の話になってしまうんですが、例えば、算命学、九星気学、家相学、風水学など。それらは全て、自然の流れやエネルギーなど、目に見えないものを読み取る法則というのを学問として確立しているものなんですよ。

丸本:今は世の中にデジタルなものがたくさん溢れていますけど、もっとアナログに生きていた時代を考えれば、そういう目に見えないものを読み取る学問が蓄積されてきたと考えるのも違和感はないですね。

村田:そういった意味でも、カンのいい経営者の方々がそれらを取り入れ、仕事に活かそうと考えることはとても自然なことだと思います。

丸本:なるほど。ちなみに村田先生は、数ある占いの種類の中でも、何か専門の分野があったりするんですか?

村田:その点が、私はちょっと変わっていて。占い師というと、基本的には算命学だったら算命学だけ、九星気学だったら九星気学だけという専門を持っているのが普通なんです。ただ、私は師匠がいて、大師匠がいて、そんな師匠方がとても勉強熱心だったので、さまざまな要素を取り入れた占いをしています。あえてメインを挙げるとするなら、算命学と九星気学にはなるんですが、ご相談内容によって、そのアプローチの仕方は様々ですね。

丸本:占いの総合商社というか、総合病院のようなイメージですかね?

村田:そうですね。そのイメージがピッタリだと思います。

 

後編へ続く

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