占いコラム
コラム
2019.12.12
独学?オリジナル?

占い師に求められるのは教科書通りの答えではないし、その人の宿命に沿った生き方で、ある人には「親孝行はしなさいよ」ということが正解であったり、またある人には「必要以上の親孝行は不要ですよ」と言わなければならないので、そういうことを考えれば、必要なのは理論よりも、むしろ考え方だからです。
仕事関係でのご縁でご紹介いただいた、大手メディアの占いサイトの内側を覗いてみて初めて、若い占い師とその不思議な経歴に気づきました。経歴にいちいち年齢は書いてありませんが、顔写真を載せているところも多いので、そこから判断すると、明らかに若いことに気づきます。
占いサイトのお客様は若い人が多いので、ある程度若い占い師が多いというのも、わからないではないのですが、問題はその経歴です。
ほとんどの方は「独学」「オリジナル」と書いてあります。
「独学」には2つの意味があると思います。
最初から文字通り「独学」だった。
つまり、先生(師匠)についたことが無いという人です。
その辺で売っている1,000円くらいの本が、先生だったということですね。
そしてもう一方は、かつて先生(師匠)についていたけど、独立して「今は独学(オリジナル)」という人です。
これはおかしな話で、かつてついた先生(師匠)が確かな人であればあるほど、自分の血筋を証明することになるので、むしろ誇りにするはずです。
犬の血統書でさえ、人から見せてくれと言われて、わざわざ隠す人はいませんしね。
「最初から独学」であっても、データくらいは本を読めばできますが、それに解釈を与えて、占い師としてのアドバイスを与えるというのは無理だと思います。
占い師に求められるのは教科書通りの答えではないし、その人の宿命に沿った生き方で、ある人には「親孝行はしなさいよ」ということが正解であったり、またある人には「必要以上の親孝行は不要ですよ」と言わなければならないので、そういうことを考えれば、必要なのは理論よりも、むしろ考え方だからです。
私の師匠もよく仰いますが、「弟子に要求するのはそこで、理論はすぐに教えられるが、考え方は大変で、数年はかかる」とのことです。
師匠が教えながらでも、その状態ですから、それを独学でやろうなんて無理だと思います。
もちろん本に書いてある程度の知識しか求められていないのなら別ですが、(本当に大事なことは、使い方を間違えたら大事になるので)本も伝えていい程度のことしか書きませんから、それなら占い師に高いお金を払わなくても、本を読めば済んでしまうことになります。
理論にしても、占いの歴史は2000年以上ありますが、本に書かれている内容というのはごくわずかで、実際には使い物になりません。でも、知らない人に話すのであれば、相手はそれでも納得してしまうのです。
私は鑑定をする前に、ご相談者のデータから読み取れることを表にしますが、今までそれを理解できた占い師に出会ったことがありません。
何も難しいことが書いてあるわけでもなく、鑑定をする前の下準備に過ぎないのですが。。
残念ながら、そういうレベルの人が圧倒的に多いというのが、占い師の実態です。
私の実感ですが、きちんとした先生(師匠)から教わった(今も学んでいる)占い師を選んていただくのがよろしいと思います。
コラム の関連記事
-
時を逃すということ
色々な人と話す機会の多い仕事ですが、運がいい人というのは、実にいいタイミングに行動を移しますが、運が悪い人というのは、タイミングそのものをずらしてしまいます。 せっかく力量はあっても、客観的に観ても「それはうまくいかないだろう」という時を選んでしまっているのです。 経験的に観ると、運が悪い人というのは「1年か2年遅れている」と感じています。
-
占いを本気でとらえたとき⑤
ここまでくると、もう犯罪者ですが、世の中には、こんな話が実に多いのです。
-
霊感と霊能②
「成仏していない霊」というのは、「成仏できていない」→「亡くなる時の痛みや苦しみに執着している」→「あの世に渡れない」ということになるわけです。
-
占いを本気でとらえたとき①
もっとビックリしたのはお医者さまで、「この人は検査をしたことがないのに、どうして胃ガンがわかったのか?」と問い詰められたそうですが、まさか「占いの先生があてました」とも言えず、誤魔化すのに大変だったそうです。